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電話詐欺の台湾人容疑者200人超、スペインが中国に引き渡し


ニュース 政治 作成日:2017年2月20日_記事番号:T00069066

電話詐欺の台湾人容疑者200人超、スペインが中国に引き渡し

 スペイン政府は17日、200人以上の台湾人を含む容疑者が摘発された電話詐欺事件で、容疑者全員の身柄を中国に引き渡すことを閣議決定した。海外で犯罪を犯した台湾人の身柄が中国側に引き渡されるケースとしては過去最大となる。

 スペイン警察当局は昨年12月、マドリード、バルセロナ、アリカンテなどの都市で電話詐欺グループの活動拠点を摘発し、中国人、台湾人ら約300人を逮捕。中国は2005年にスペインと結んだ犯罪人引渡条約に基づき、身柄の引き渡しを求めていた。被害者は中国人で、被害総額は1,600万ユーロ(約19億2,000万円)に上るとされる。

 台湾人容疑者の中国への身柄引き渡し方針について、台湾外交部は18日、遺憾を表明し、「スペイン政府に働き掛けを続ける」と強調した。

 中国は最近、各国の警察と連携し、電話詐欺事件の捜査を進めており、これまでに事件に関与した台湾人容疑者がケニア、マレーシア、カンボジア、アルメニアから中国に引き渡され、台湾側は相次いで抗議していた。犯罪容疑者の身柄をめぐり、台湾は中国との綱引きに相次いで敗れた格好だ。

 野党関係者からは「蔡英文総統が過去に口にしていた『人民の尊厳』はどこにいったのか」と台湾外交の弱腰を批判する声も上がっている。