ニュース 社会 作成日:2017年2月23日_記事番号:T00069159
昨年12月、台北市の高級ホテル台北W飯店(W台北)で開かれた薬物パーティーに参加した女性が薬物中毒で死亡した事件の裁判で、台北地方法院検察署は22日、同パーティーの主催者、朱家龍容疑者(29)を薬事法違反で起訴し、懲役12年を求刑した。
「土豪兄さん」の朱被告(左)。独房ではぜいたくな暮らしができなくなり、「つまらない」と漏らしているという(22日=中央社)
朱被告は、桃園市の私立高校、永平高級工商職業学校の董事長で衣料メーカー経営で成功した朱仁才氏の息子で、4年前に結婚式を挙げた際、そのあまりに豪華な式の模様を記録した映像がインターネット上に拡散。ぽっちゃりした体型に黒縁眼鏡の新郎に対し、21歳の新婦がスレンダーな美人だったこと、新婦が新郎の両親に茶を振る舞い敬意を示す「奉茶」の儀式で父親が彼女に返礼として手渡した紅包(祝儀)がレンガのような厚みを持っていたことから「土豪(成り金)が美人妻を迎えた」などと話題となり、被告も「土豪兄さん」と呼ばれ、時の人となった。
しかし2人はわずか3年で離婚。これに落ち込んでいた朱被告は気晴らしをしようと昨年12月2日、結婚式を挙げた台北市信義区の高級ホテル、W台北に部屋を予約。遊び仲間2人と近くのバーで酒を飲んだ後、ホテルへ戻り、部屋に多数のホステスを呼んでパーティーを開催した。
調べによると、朱被告はさまざまな薬物を調達してテーブルに並べ、参加者が自由に摂取できるようにしていたとされる。1日中、パーティーを楽しんだ後、ホステスはその場を離れたものの、まだ遊び足りないと考えた朱被告ら3人は、4日早朝に再度、別のホステス2人をホテルの部屋に呼び、パーティーを続行した。
その間、部屋では負けた者が薬物入りコーヒーを飲むといったゲームが行われたといい、被告は5度にわたり売人を呼び付け、薬物を補給していた。
朱被告は6日に部屋を離れたが、他の仲間はそのまま部屋に残り、薬物を摂取し続けた。そして7日早朝、ホステスの1人が浴室に入ったまま出てこないのを不審に思った別のホステスが見に行くと、中で彼女がぐったりしていた。その後、白目をむいてけいれんし始めたため、あわてて病院へ連れて行ったが同日午後、薬物中毒により死亡が確認されたた。
逮捕された朱被告は「自分は部屋でテレビを見ていただけで無関係」と無実を訴えたが、検察は女性の死亡に責任があると判断し、12年という比較的重い求刑となった。
これを受けてネット上では検察を賞賛する声がある一方で、「父親が財力にものを言わせ、結局は軽い罪になる」と予想する声も多い。自分の犯した罪の責任はしっかり取ってほしいと願うばかりだ。
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