ニュース 社会 作成日:2017年3月2日_記事番号:T00069244
台湾中部の観光地、日月潭(南投県)で最近、人間の手をかみちぎることもあるとされる凶暴な外来魚、レッドスネークヘッドが大量繁殖していることが確認され、地元の漁師や観光客に危害を及ぼす恐れがあると懸念されている。
レッドスネークヘッドに食いちぎられたカワヒラ(1日=中央社)
東南アジア原産で、台湾では「小盾鱧」または「魚虎」と呼ばれるレッドスネークヘッドは最大で全長160センチメートル、約10キログラムにまで成長する大型魚。鋭い歯を持ち、捕食性が非常に強いという。
日月潭では2005年ごろからその存在が知られていたが、数は少なくそれほど問題視されていなかった。しかし、昨年9月下旬、地元漁師が日月潭の在来種保全エリア近くで、6~7センチ大のレッドスネークヘッドの幼魚1,000匹以上から成る群を発見。しばらくして同保全エリア内の魚に被害が出たほか、周辺水域で体の半分を食いちぎられたカワヒラ(総統魚)がたびたび発見されるようになったことなどから、レッドスネークヘッドが大量に繁殖している現状が明らかとなった。
またカワヒラのほか、重さが数十キロにもなるアオウオ(烏鰡)やコクレン(大頭鰱)といった大型の魚も捕食対象となるケースがみられたことから、放置すれば人間の被害も出かねないとして地元の漁師らが駆除に乗り出した。
昨年9月から今年1月末にかけて約1,500匹のレッドスネークヘッドが駆除されたが、日月潭には6,000匹以上が生息しているとみられ、残りの幼魚が成長してさらに繁殖が進むようになれば、日月潭で毎年9月に行われ、大勢の参加者で賑わう遠泳大会にも影響が出るとの懸念が強まっている。
ただ専門家は、レッドスネークヘッドが自分から人間を襲うことはないほか、水草の生える浅い水域周辺で繁殖することから、湖の中央部を横断する遠泳大会には影響しないとの見方で、主催者も特に中止するなどの措置は考えていないようだ。
なお大型のレッドスネークヘッドは食べられる部分が多い上、肉質に優れ、食感も良いことから、地元漁会(漁協)では食用として活用することも検討しているという。
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