ニュース 社会 作成日:2017年3月3日_記事番号:T00069271
3万~3万5,000年前の旧石器時代、突如として現れた琉球列島の人類遺跡は、台湾から海を渡ってきた人々によって築かれたとの仮説の下、これを証明するため、当時の航海を再現しようというプロジェクトが日本の国立科学博物館によって進められている。始動2年目となる今年は台東県の国立台湾史前文化博物館と共同で現地の竹を使ったいかだを製作し、テスト航海を実施する予定で、台北市内で2日、両博物館による調印式典が行われた。
同プロジェクトでは、台湾から沖縄県の島が見えるか否かの検証も行っており、情報を募集している(「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」リリースより)
日本の考古学会では近年、琉球列島で発見された旧石器時代の遺跡の出土品からうかがえる文化が台東県八仙洞遺跡との密接な関係を指し示しており、同時期に台湾から沖縄へと人類が海を渡って移動した可能性が高いとの見方が強まっている。
こうした中、国立科学博物館・人類研究部人類研究グループ長を務める海部陽介氏を代表とするチームが、旧石器時代の材料と道具を使って舟を制作し、これに乗って台湾から沖縄の与那国島への航海を再現しようという「3万年前の航海 徹底再現プロジェクト」を2016年に始動。18年までを当時の人々がどのような舟を使ったかを探るため、いくつかの可能性を試す期間に充てており、昨年は有力候補の一つ、草舟による与那国島~西表島間のテスト航海を行った。
さらに今年は台湾史前文化博物館と共同で、台湾東部を居住地域とする原住民、アミ族がかつてトビウオ漁に使った竹いかだを参考に、台東県の山中で竹や藤を採取していかだの制作を進め、6月上旬に同県内でテスト航海を実施する計画だ。
同プロジェクトでは丸木舟を使った実験も別途構想中で、19年に予定する台湾~与那国島間の航海でどのような舟が使用されるかは未定だが、実験が成功すれば日本人の祖先が台湾から海を渡ってきたことを立証できる可能性が大きく高まりそうだ。
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