ニュース 社会 作成日:2017年3月9日_記事番号:T00069382
宜蘭県の山中にある墓地施設は、空中に突き出すような形で歩道が設置されており、その手すり部分に立ったり、腰掛けて横側からカメラで撮影すれば、眼下に広がる地上の風景とのコントラストで美しい写真が撮れることから人気スポットとなっている。しかし、同県政府は、こうした撮影行為は危険だとして手すりによじ登る行為を禁止する立て看板を設置した。
写真家の「渭水之丘」での撮影行為禁止の呼び掛けに対し、賛同するコメントが多く寄せられた(7日=中央社)
問題となっているのは宜蘭県礁渓郷の墓苑「桜花陵園」にある、同県出身で日本統治時代の民族運動家、蒋渭水氏の遺骨を埋葬するため、2015年に建造された「渭水之丘」と呼ばれる施設。同施設は山腹に円盤状のコンクリート製土台を築き、その上に長さ20メートル、幅13メートルの草地を造成し、その中央に墓が設置された作りとなっており、草地の周囲には歩道が設けられている。
しかし最近、同墓苑周辺で撮影ポイントを探していた写真家が渭水之丘を訪れたところ、多くの若者が同施設の手すりによじ登って記念写真を撮っている光景を目にし、フェイスブック(FB)上に「見ていて冷や汗が出た。こんな行為は非常に危険だし、墓に眠る先人にも失礼だ」などと投稿。手すりに上るような行為は禁止すべきだと呼び掛けた。
これを受けて宜蘭県殯葬管理所は7日、誤って転落すれば命の危険に関わると指摘し、よじ登り行為を禁止する掲示を行った。
なお宜蘭県では昨年末、頭城鎮の大渓里山頂にある崖から空中に突き出した岩、通称「鷹石尖」も同様の写真が撮れるとして人気スポットと化していた。しかし、岩に亀裂が確認されたこともあり、安全面を考慮して昨年末、同地点へ向かう登山道の入り口が封鎖された。
モバイル機器の発達で、誰もがカメラマンになれる時代ならではの問題と言えそうだ。
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