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台化彰化工場の操業可能に、環保署が県政府の決定を破棄


ニュース 石油・化学 作成日:2017年3月13日_記事番号:T00069427

台化彰化工場の操業可能に、環保署が県政府の決定を破棄

 環境保護署(環保署)訴願委員会は10日、台塑集団(台湾プラスチックグループ)傘下、台湾化学繊維(フォルモサ・ケミカルズ&ファイバー、台化)の彰化工場のボイラー3基の設備操作許可証更新を彰化県政府が認めなかったことに対し、行っていた行政訴願(不服申し立て)について県政府の決定を破棄する判断を下した。これにより現在操業を停止しているボイラー3基は、即時の再稼働が可能となった。11日付経済日報が報じた。

 訴願委員会は県政府の決定について、ボイラー3基の設備操作許可証更新を審査する過程で事実誤認と手続き上の違法行為があったほか、不許可の理由が不十分との認識を示し、審査前の状態に差し戻すよう命じた。また県政府に対し、2カ月以内に関連法の規定を満たす形で審査を行うよう求めた。

 なお台化は不服申し立てで環保署が県政府に代わり、操業の延長許可を行うよう求めていたが、これについては許可証の更新は地方政府が権限を有するとして認められなかった。

 このほか台化は彰化工場の操業が不可能となった後、中央政府に月額1億5,000万台湾元(約5億5,000万円)の公的賠償を請求すると表明していた。しかし訴願委員会の決定を受けて、台プラグループの王文淵(ウィリアム・ウォン)総裁は11日、「公的賠償については一時棚上げし、経済部および彰化県政府と理性的な対話を進め、中央、地方、台化の三者が勝者となるよう決着を図りたい」と語った。