桃園市の食用油脂メーカー、遠東油脂が消費期限切れの同社製造マーガリン「乳瑪琳」などを使用して乳瑪琳を含む19品目の製品906トンを生産、販売していたことが、桃園市政府衛生局などの調査で明らかになった。同局は遠東油脂に生産停止と全製品の回収を命じ、衛生福利部（衛福部）食品薬物管理署（ＴＦＤＡ）もスーパーマーケット大手４社やその他販路14社に販売停止を命じたが、12日午後４時時点で店頭から撤去されたのは台湾全土でわずか20トンだ。12日付蘋果日報などが報じた。
乳瑪琳はマーガリンの有名ブランドだ（11日＝中央社）
乳瑪琳は台湾の一般家庭や朝食店でよく使われてきたマーガリンで、遠東油脂の不正行為に消費者から怒りの声が出た。桃園市衛生局は、食品安全衛生管理法違反で６万～２億台湾元（約22万～７億4,000万円）の罰金を科すと説明。また、検察が同社の刑事責任も追及する方針だ。
桃園市衛生局などはこのほど市民からの通報を受け、桃園市中壢工業区にある遠東油脂の工場へ立ち入り検査を行い、油脂製造タンク５基と油脂製品43トンを差し押さえた。
