ワイズコンサルティング・グループ

HOME サービス紹介 コラム グループ概要 採用情報 お問い合わせ 日本人にPR

コンサルティング リサーチ セミナー 経済ニュース 労務顧問 IT 飲食店情報

中国がTPPに参加意欲、「台湾の可能性ゼロに」  


ニュース その他分野 作成日:2017年3月13日_記事番号:T00069431

中国がTPPに参加意欲、「台湾の可能性ゼロに」  

 トランプ米大統領が離脱を決めた環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に対し、中国外交部の耿爽報道官は10日、今週14~15日にチリで開かれるTPP閣僚会合に、中国が参加を前向きに検討していると表明した。これについて日本や台湾のメディアは「中国がTPPを乗っ取る」「主導権を狙う」と報じている。台湾の識者からは、中国の加盟が実際に実現した場合、現在の悪化した中台関係からみて、台湾が加盟できる可能性はほぼゼロになるとの見方が出ている。12日付中国時報などが報じた。

 国民党の林郁方前立法委員は、「米国の離脱宣言後、TPPを終わらせるよりはむしろ中国に加盟してリードしてもらいたいと多くの加盟国が願うようになった。中国の経済力を前に、台湾の立場に立ってくれる他の加盟国はないと思われる。台湾はフィリピンにならって、日米、中国の双方と良好な関係を築くべきだ」と提言した。

 一方、政治大学国際関係センターの厳震生研究員は「中国のTPP参加では、日本が最大の不確定要素だ。米国によるリードを望んできた日本が中国を受け入れるだろうか」と疑問を呈した。台湾のTPP加盟については、世界貿易機関(WTO)、アジア太平洋経済協力会議(APEC)をモデルに、中台双方が参加できる方法を探るべきだと主張した。

 民進党の羅致政立法委員は「TPPが求める自由貿易のハードルは高く、中国の現状と合わない。中国がTPPをリードできるかは疑問だ」と指摘した。