ニュース 社会 作成日:2017年3月13日_記事番号:T00069435
台湾の政治大学企業管理研究所に留学し、卒業したばかりの中国籍の元留学生、周泓旭容疑者(29)が台湾でスパイ活動を行っていた疑いが強まり、台北地方法院検察署と法務部調査局は10日、周容疑者を国家安全法違反の疑いで逮捕した。台湾で中国人留学生・留学経験者がスパイ活動で摘発されたのは初めてだ。11日付蘋果日報が伝えた。
大陸委員会の張小月主任委員(右)は、中国人留学生の受け入れは、今後も引き続き行うと話した(10日=中央社)
周容疑者は中国遼寧省出身で、浙江大学などを経て2012年から政治大に留学。昨年8月に卒業後、いったん中国に帰国したが、今年2月に来台。台湾外交部の若手職員に接触し、スパイ活動を行っていたという。周容疑者は台湾に戻る前の段階から外交部職員にメッセンジャーアプリで業務上の問題について尋ね、同職員を日本に招待するなどと持ちかけてきたため、同職員が外交部に通報したことでスパイ容疑が浮上した。捜査当局は周容疑者の借家を家宅捜索した上で、逮捕に踏み切った。
教育部の集計によると、台湾の大学・専科学校には学部生、研修生合わせて、昨年時点で中国人留学生が4万1,975人おり、選考は書面審査に依存している部分があるため、スパイの浸透を防ぐ有効な手立てはないのが現状だ。
一方、周容疑者にはフェイスブックで1,400人以上の友人がおり、15年5月には国民党の洪秀柱主席と握手する写真が洪主席のフェイスブックにシェアされていた。洪主席は「周容疑者とは面識がない」とし、フェイスブックでの友達登録も解除した。
国台弁が反発
中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の馬暁光報道官は10日、今回の一件について、「把握していない」とした上で、捏造(ねつぞう)された事件だと指摘した。「台湾は正常な学校間交流を妨害し、台湾で学ぶ大陸の学生を問題にすることは、両岸(中台)の教育交流と同胞の感情を傷つけ、両岸関係を悪化させるものだ」と主張した。
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