ニュース 金融 作成日:2017年5月5日_記事番号:T00070370
台湾銀行の4日の現金売相場は1円=0.2691台湾元と1年半ぶりに0.26元台を付け、日本円への両替額は100億台湾元(約370億円)と通常の10倍、過去最高となった。日本旅行の予定者などが銀行窓口に殺到したほか、本店の外にある外貨を取り扱う現金自動預け払い機(ATM)には最高20人以上の行列ができ、インターネット外貨現金購入システム「EasyGo」は一時、日本円不足で両替できない事態に陥った。5日付蘋果日報などが報じた。
台湾銀行の幹部は、両替の規模が予想以上だったため、他行から急きょ資金を調達したほどで、支店担当者が現金補充のため何度も本店に押し掛けたと明かした。
ある市民は、台湾銀行の「EasyGo」で日本円を購入し、華江支店(新北市板橋区)で受け取ろうと思ったのに、「在庫不足」の表示が出たと話した。これについて台湾銀行の主管は、一部の小規模支店は日本円が足りなくなり、在庫不足となったと説明した。
2日にも一時1円=0.27元を割り込み、台湾銀行の両替規模は28億円と、通常の12億円を大きく上回った。3日も円安が進行したが、両替規模は24億円に縮小したため、4日の両替殺到を予想できなかった。
兆豊国際商業銀行(メガ・インターナショナル・コマーシャル・バンク)は、2日の日本円への両替額が4億5,000万円と、前週金曜28日の9,000万円の5倍に上った。3日の注文件数は2,500件以上と通常の5倍に達した。
兆豊銀主管は、日本円の両替が増えているのは夏期の旅行シーズンが近いためと分析した。
銀行関係者は、円安傾向は続いているので、何回かに分割して両替した方がリスクが低く、インターネット外貨現金購入システムやATMの外貨現金引き出しを利用した方がコストや手間が省けると提言した。
航空券は高め
旅行会社大手、雄獅旅行社(ライオントラベル)の游国珍総経理は、今年第2~3四半期に出発する日本旅行ツアーは既に売り出したので、ツアー料金を引き下げることはできないが、円安のタイミングで両替しておけば、訪日した際に電化製品や衣料などの買い物や食事が安くつくと提言した。また、今年の日本旅行は2桁成長が見込めると話した。
喜美旅行社(グロリアツアー)の林怡君協理は、今年は台湾の航空会社の日本線の航空券、日本のホテル料金がいずれも高いので、ツアー料金は円安でも値下げできず、昨年並みになると予測した。
フェイスブック(FB)の台湾廉価航空福利社ページによると、今年第1四半期の日本線は昨年同期より950便、30万席少なかった。一方、搭乗者数は延べ2万3,000人増え、搭乗率は86.8%と前年同期の77.2%より上昇した。
格安航空会社(LCC)の達人、老田氏は自身のフェイスブックページで、LCCのキャンペーンが減っており、以前のように3,000元で日本に行ける格安航空券は少ないと指摘した。
金融業界で働くある男性は、台湾で遊ぶより日本の方が安いので、下半期に日本に旅行すると話した(4日=中央社)
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