ニュース 公益 作成日:2017年6月9日_記事番号:T00071006
台湾電力(台電、TPC)は8日、第3原子力発電所(屏東県恒春鎮)など台湾域内41カ所の同社施設の屋上を開放して民間企業による太陽光パネル敷設を推進し、年間200万キロワット時(kWh)以上の発電を目指す「光明頂計画」を発表した。TPCは民間企業が太陽光発電で得た収益に応じて施設賃貸料を取ることで、リソースの有効活用とクリーンエネルギー拡大を同時に実現する狙いだ。9日付聯合報などが報じた。
第3原発敷地内の太陽光発電設備。光明頂計画はTPCにほどんどコストがかからない点がメリットだ(TPCリリースより)
TPCの同計画は、2025年までに台湾全土に設備容量計2万メガワット(MW)の太陽光発電設備を設置する政府計画に沿ったもの。TPCはこのうちの674MW、3.37%を担う。20年までに325MW分を完了する方針だ。
これに向けて今回、第3原発の模擬訓練センターや、大潭発電所(桃園市観音区)、変電所、営業所など施設41カ所の屋上に太陽光パネルを敷設することを決めた。面積は台東県の太麻一次配電変電所が2,000平方メートル以上で最大、台中供電区営運処が150平方メートルで最も小さい。全施設に太陽光パネルを敷設した場合、設備容量は合計で1.9MWに達し、年間200万キロワット時(kWh)の発電によって、毎年少なくとも1,100トンの二酸化炭素(CO2)排出削減効果が見込める。これは台北市の大安森林公園3カ所分のCO2吸収量に相当する。
TPC施設への太陽光パネル敷設と運営は、民間企業に委託して行う「PV-ESCO」方式を採用する。TPCは企業が太陽光発電で得た収益額に応じて施設賃貸料の支払いを受ける。入札で参入企業を選ぶため、現在募集を行っている。
なお、TPCは民間活力を利用する光明頂計画とは別に、七股変電所(台南市七股区)など自社所有地や、彰化浜海工業区(彰化県)、台南市の塩田、ダムなどにも太陽光パネルの設置を進め、8年後に太陽光発電設備の設置目標674MWの達成を目指す。
台湾最大の太陽光発電所、20年にも完成
TPCはまた、彰化浜海工業区に計画している台湾最大の太陽光発電所について、20年までの完成が見込まれると明らかにした。同発電所は面積152ヘクタールで、年間発電量は1億3,000万kWhに達する。同発電所や光明頂計画を含め、TPCは太陽光発電に20年までに210億台湾元(約770億円)の投資を見込んでいる。
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