ニュース 社会 作成日:2017年6月13日_記事番号:T00071078
現代の台湾では、人と別れる時や電話を切る際に再見(さようなら)ではなく、バイバイと口にすることが一般的で、目上に対しても使うなど日本に比べ許容範囲が広いように思われる。基隆市の警察官がこのほど、市民との通話の最後にバイバイと告げたところ、失礼との理由で劣績(成績不良)処分を受けたことが明らかとなり、インターネット上などで議論が持ち上がっている。
基隆市政府は昨年末より、電話マナー向上運動を推進しており、四半期ごとに51機関で抜き打ち検査を実施し、同市警察局は第27位の評価を受けている。
次回検査での評価向上を狙ってか、同市警察局は先月より独自に自主検査を行っている。こうした中、ある警察官が電話で「バイバイ」と口にしたところ聞きとがめられ、「再見」または「謝謝您的来電」(お電話ありがとうございました)と言って通話を終えるべきと指導されたというわけだ。
これが明らかになると、警政署長が開設したフェイスブック(FB)ページ「NPA署長室」には、現役警察官とみられるユーザーから、不満のコメントが相次いで寄せられた。一般のネットユーザーからも「けちを付けて何になる」など処分を疑問視する声が上がっている。
基隆市警察局の林詮峰督察長は、一部の市民から「バイバイ」という言葉を聞いて、冷たい印象を受けるとの意見があり、使用を控えるよう指導していると説明した。ただ人によって感じ方は異なるため、今後もコミュニケーションを強化していくと語った。
同局ではほかに電話マナーとして、▽せきをする時は受話器を手で覆うかミュートボタンを押す▽返事をする際は「ええ」や「うん」ではなく「はい」と言う▽資料を探す際は保留ボタンを押す──などと指導しているそうだ。
公務員の電話マナー向上は良いことに違いないが、厳しくし過ぎてマニュアル通りの機械的な会話になれば、冷たさが増すことになりかねない。言葉遣いだけでなく、親身な対応が重要なことは言うまでもないだろう。
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