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名物教授のテレビ出演、東呉大が制限検討


ニュース 社会 作成日:2008年5月1日_記事番号:T00007130

名物教授のテレビ出演、東呉大が制限検討

 
 次期行政院長に内定している劉兆玄氏が学長を務める私立大学の東呉大(台北市士林区)は、このほど域内大学としては初めて、教授の政治討論番組への出演を制限する方針案をまとめた。

 同大によると、名物教授がテレビの政治討論番組で行った発言が視聴者の反感を買い、抗議の電話や電子メールが殺到。政治的に偏った教授の発言が、大学の名誉にも悪影響を及ぼしかねないという懸念が規制判断の理由だ。昨年11月から今年4月末までの144日間に103回もテレビ出演をした教授もおり、大学での講義がおろそかになっているのでは、との疑問も寄せられている。

 そこで同大は30日に開かれた校務会議で、(1)専任教授がテレビやラジオの番組にレギュラー出演する場合は、その専門分野と関連がなければならない(2)出演頻度が毎週あるいは1カ月に4回以上の場合は、あらかじめ学校に申請して許可を得なければならない──というテレビ出演制限の方針案を作成した。

 しかし、賛否両論が出て結論はまとまらなかったため、校教評会で改めて討論することになった。早ければ9月にも最終的な決定が下される。

 大学側から名指しされたテレビ出演の最も多い名物教授は、政治学科の徐永明助教授。民進党寄りの三立電視台と民視の政治番組に数多く出演しており、大学側の姿勢に対し「言論の自由の抑圧だ」と強く批判している。

 ちなみに、名物教授のテレビ出演料の相場は2時間5,000台湾元(約1万7,000円)。レギュラー出演ともなれば、1カ月(20回)の出演料は10万元にも上り、大学教授の月給約8万元よりもはるかに多い。テレビ出演がやめられないのもうなずける。