ニュース 電子 作成日:2017年9月12日_記事番号:T00072808
アップルが台湾時間のあす未明に発表するとみられるスマートフォン「iPhone」の次世代機種で、注目の新技術「顔認証」に使われる3D(3次元)センサーのサプライヤーは、台湾メーカーが半数を占めていることが明らかになった。顔認証は今後、サムスン電子や華為技術(ファーウェイ・テクノロジーズ)といった他ブランドも採用し、市場規模は2020年には140億米ドルと17年の約9倍に達する見通しで、台湾サプライヤーにとって大きな商機となりそうだ。12日付蘋果日報が報じた。
アップル製品の動向把握で定評のある凱基証券(KGI)の郭明錤アナリストは、新iPhoneの有機EL(OLED)パネル搭載モデルの最大の注目技術である顔認証は、サプライヤー20社が支えており、うち半数に当たる10社は台湾メーカーだと明かした。
3Dセンサーの主要部品である垂直共振器面発光型レーザー(VCSEL)は、穏懋半導体(ウィン・セミコンダクターズ)が、重要部品のカメラレンズは大立光電(ラーガン・プレシジョン)と玉晶光電(ジニアス・エレクトロニック・オプティカル、GSEO)、回折光学素子(DOE)は台湾積体電路製造(TSMC)、精材科技(シンテック)、采鈺科技(ビスエラ・テクノロジーズ)が手掛けている。この他、▽奇景光電(ハイマックス・テクノロジーズ)、ディフューザー▽鴻海精密工業、組み立て▽シャープ、有機ELパネル▽同欣電子工業、その他──などが台湾メーカーだ。日本メーカーではCMOSイメージセンサー(CIS)を供給するソニーの他、京セラ、日本特殊陶業がiPhoneの顔認証のサプライヤーとなっているようだ。
「指紋認証市場を奪う」
郭アナリストは、顔認証はカメラで自撮りする際の笑顔検出やオートフォーカスの他、アプリと連動した顔画像の加工など利用範囲が広く、ロック解除など応用範囲の狭い指紋認証は顔認証に取って代わられると予想した。
市場調査会社、集邦科技(トレンドフォース)傘下の拓墣産業研究院(TRI)は、モバイル端末向け3Dセンサーモジュールの17年の市場規模は15億米ドルと前年比8倍に拡大し、20年には140億米ドル規模になると予想。年平均成長率(CAGR)は209%に達するとの見方を示した。
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