ニュース 社会 作成日:2017年10月3日_記事番号:T00073235
台北市や新北市では、コンクリートに囲まれた都市部の生活にストレスを感じる市民が小さな畑を借りて自ら耕し、野菜などを育てることがちょっとしたブームになっている。
新北市では近年、農業局が樹林区、鶯歌区、新店区、土城区、新荘区、淡水区に計7カ所の「市民農園」を設置し、820人の市民に有機野菜栽培用に貸し出しているほか、河川敷公園の管理を行う高灘地工程管理処が「楽活農園」を提供しており、耕作権の取得するため多くの市民が抽せんに参加している。なお畑の賃貸料は年間約3,000台湾元程度だ。
新荘区の「楽活農園」で2年前からサツマイモやとうがらし、オクラなどの野菜を育てている32歳の女性は、もともとは自宅のベランダでハーブなどを育てていたが、市が畑を貸し出していることを知り、抽せんに参加してみたところ当選したとという。
ただ、畑仕事は思っていたほど簡単ではなく、自宅のプランターから畑に移し替えたローズマリーはみるみるうちにクリスマスツリーのように巨大化し、手に負えなくなってしまったそうだ。
また彼女は仕事の合間に畑にやって来て作業をしているが、雨が降った後は地面が固くなり、また土を耕さなければならなくなるという。幸い若く忙しい彼女が懸命に植物を育てる姿を見て、周囲のおじさん、おばさんが水や肥料をやるのを手伝ってくれているそうだ。
そんな彼女は畑仕事をしてみた感想として「大した作物は取れないが、達成感が得られる」と語っている。なお「楽活農園」は100人の割り当てに対し、最初は300人程度が抽せんに参加していたが、今年は希望者が900人に達し、競争が激化しているようだ。
このほか、著名なファッションデザイナーの林国基さんのように、民間人から農地を借りて野菜を育てる市民もいる。林さんは数年前、食の安全に関する事件が頻発したことから「自分の食べる野菜は自分で作ろう」と考えて、台北市からほど近い陽明山で農地を探したところ、友人が使っていない約400坪の土地を無償で貸してくれることになり、葉野菜やパパイヤ、いちご、ドラゴンフルーツなどの栽培を開始した。
普段は1週間に最低1回は畑にやって来てくわを振るっており、これがストレス解消になっているそうだ。他の市民にもぜひやってみてほしいとお勧めしている。
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