ニュース 政治 作成日:2017年10月19日_記事番号:T00073474
中国共産党の第19回党大会が18日、北京で開幕し、習近平総書記(国家主席)は政治報告で、「一つの中国」の原則を認めることが中台対話の前提になるとの立場を改めて強調した。19日付聯合報などが伝えた。
習総書記は、台湾問題について、祖国統一が中華民族の共通の願いだと述べた(18日=中央社)
習総書記の発言は、台湾の民進党政権が「1992年の共通認識(92共識)」を受け入れ、一つの中国の原則を認めれば、中台対話が可能だとする従来の立場を繰り返したもので、新味がある内容ではなかった。
習総書記は「一つの中国の原則は両岸(中台)関係の政治的基礎だ。一つの中国の原則を体現した『1992年の共通認識(92共識)』は両岸関係の基本的な性質を明確に規定しており、両岸関係が平和的に発展する上での鍵を確保したものだ」とした上で、「92共識の歴史的事実を受け入れ、両岸が一つの中国に属することを認めてこそ、両岸は対話を進め、両岸の同胞が関心を寄せる問題を交渉で解決でき、台湾のいかなる政党・団体が大陸と往来する上でも障害の存在がなくなる」と主張した。
習総書記の政治報告について、台湾総統府は「固い意志と最大の忍耐で両岸連携の新たなモデルを模索し、長続きする両岸の平和で安定した関係に基礎を築きたい」とコメントする一方、一つの中国原則や92共識の受け入れを迫る中国側のメッセージには反応を示さなかった。
一方、行政院大陸委員会(陸委会)は「中国が一方的に『一つの中国』『一国二制度』の構築を迫っていては、民心は得られない」とした上で、「実務的な意思疎通で両岸連携の新たなモデルを探ること以外に両岸関係を穏やかに前進させられる道はない」と指摘した。
「分裂許さない」に拍手
習総書記の政治報告はこれまでの主張を繰り返すにとどまったものの、専門家は習近平政権が2期目の5年間で台湾問題の解決に向け、さらに踏み込むことがあり得るとみている。
専門家は習総書記が「いかなる人物、組織、政党、時期、形式、領土のどの部分であれ、中国から分裂することは決して許さない」と改めて述べ、17秒にわたる満場の拍手を浴びた場面を決意の表れと受け止めた。
中台関係筋は「習総書記は台湾問題の解決に差し迫った認識と歴史的使命を持っており、2期目には台湾に対してさらに新たな行動に出るとみられる」と指摘した。
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