ニュース 社会 作成日:2017年10月30日_記事番号:T00073654
先住民サアロア族が多く暮らす高雄市桃源区の興中国民小学(小学校)は、山間部を流れる川に面した崖の上に位置しているが、昨年来襲した台風の影響で崖が削れ、同校の運動場のすぐそばまで迫っていることが明らかとなり、児童や教師に危険が及ぶと懸念されている。
グラウンドがむき出しの断崖絶壁に面しており、見るからに恐ろしげだ(陳恵武氏フェイスブックより)
興中小は併設された幼稚園を合わせ、79人の児童が通っている。
先住民に関するドキュメンタリー作品を手掛ける映画監督の陳恵武氏が、28日に桃源区にあるサアロア族の集落を空撮したところ、興中小のすぐそばにある高低差約50メートルの崖が大きく崩れ、運動場を侵食しかかっている状況がカメラに捉えられた。
これを見た陳氏は29日、自身のフェイスブックページに写真を掲載した上で、「子供たちがこんな場所で学んでいる状況に見て見ぬふりをできるだろうか」と呼び掛けた。すると同記事は300人以上にシェアされ、中には高雄市政府や高雄市長のホームページに通報するユーザーも現れるなど大きな反響を呼んだ。
これを受けて興中小の郭基鼎校長は、以前は樹木が校内の敷地と崖を隔てていたが、昨年9月に台風17号(アジア名・メーギー)が台湾を襲った際に豪雨で崖が削られ、多くの樹木が失われてしまったと指摘。ただその後、高雄市教育局と行政院農業委員会(農委会)水土保持局が現地を視察した上で、フェンスや接近禁止の掲示を設置したほか、崖の上方の斜面を固定する作業を進め、今年1月に工事を完了しており、児童や教師に当面の影響はないと説明した。
さらに崖の下方でも今後、対策工事を進める方針で、既に施工業者が決まり、近く着工が予定されているという。
大手メディアにまで取り上げられて騒動となったが、学校側はきちんと対策を取っているようでひと安心のようだ。
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