財政部が７日発表した10月の輸出総額は前月比4.7％減、前年同月比３％増の275億4,000万米ドルと、13カ月連続で前年を上回り、単月の過去最高を記録した。蔡美娜・財政部統計処長は、アップルの新型スマートフォンiPhoneX（テン）の予想を大幅に上回る販売好調により、半導体の伸びが期待でき、輸出総額は年内はプラス成長が続くと予想した。８日付経済日報などが報じた。

　電子部品の10月輸出額は前年同月比10.6％増の100億1,200万米ドルと、単月で過去２番目の高水準だった。モバイル端末、高性能計算（ハイパフォーマンスコンピューティング、ＨＰＣ）、モノのインターネット（ＩｏＴ）、ビットコインなど仮想通貨の採掘（マイニング）関連の需要が伸びた。１～10月輸出額は前年同期比14.9％増の866億6,600万米ドルと過去最高で、通年では初めて1,000億米ドルを突破しそうだ。

　機械の10月輸出額は22億900万米ドルで、前年同月比16％増と、単月として５番目の高水準だった。海外市場で投資マインドが改善した他、工場のスマート化、自動化による需要拡大が要因だ。１～10月輸出額は前年同期比20.8％増の207億8,700万米ドルで、過去最高だった。

　その他主要製品は、▽ベースメタルおよび製品、23億5,300万米ドル（前年同月比3.6%増）▽プラスチック・ゴム、19億5,900万米ドル（6.9%増）▽化学品、16億3,900万米ドル（3.2%増）──がプラス成長となった一方、▽情報通信技術（ＩＣＴ）製品、29億2,900万米ドル（前年同月比5.9%減）▽光学器材、10億5,500万米ドル（11％減）▽鉱産物、８億7,100万米ドル（22.6％減）▽電機製品、８億5,600万米ドル（1.7％減）──が前年を下回った。

　輸出先別では、▽中国（香港含む）、119億1,500万米ドル（前年同月比4.9％増）▽東南アジア諸国連合（ASEAN）、49億3,900万米ドル（3.1％増）▽米国、30億7,600万米ドル（0.6％増）▽欧州、24億2,600万米ドル（7.1％増）──が成長した。一方、日本は17億2,100万米ドルで前年同月比６％減と、８カ月ぶりにマイナス成長に転じた。鉱産物が66.8％減少した他、化学品も19.4％減少した。