鴻海科技集団（フォックスコン）傘下のシャープは８日、スマートフォン用レンズメーカー、カンタツ（栃木県矢板市）を来年明けに子会社化すると発表した。これによりシャープは、有力顧客のアップルに対し、交渉力を高めることになるとみられる。９日付蘋果日報が報じた。
シャープによると、同社が保有するカンタツの無担保転換社債型新株予約権付社債について、当該新株予約権を行使して普通株式を取得することで出資比率を現在の44.3％から53.5％に引き上げる。普通株式への転換日は2018年１月１日を予定している。
なお鴻海の郭台銘（テリー・ゴウ）董事長は年初に「今年はスマホ用カメラレンズ最大手、大立光電（ラーガン・プレシジョン）が潜在的なライバルとなる」と発言しており、今回のカンタツ子会社化はこれに関連する光学製品分野での展開強化とみられる。
