鴻海精密工業は米国時間10日午後、同社が約100億米ドルを投じて米ウィスコンシン州に８Ｋ液晶パネル工場を建設する計画について、同州政府から条件付きで28億5,000万米ドルの投資優遇措置を受ける内容の契約を締結した。2018年春の着工、20年の稼働に向け、同計画が本格的に始動した。12日付蘋果日報などが報じた。
新工場の建設予定地、ラシーン郡で行われた契約締結式に出席した鴻海の郭台銘（テリー・ゴウ）董事長はあいさつの中で計画について、1,000エーカー（約405ヘクタール）の用地にスマート製造園区を開発し、次世代テレビ、自動運転車、航空機から教育、娯楽、医療分野など広範囲に応用される世界最先端の液晶パネルを製造すると表明。さらにパネルの生産だけでなく、後工程モジュールの生産、部品の加工、最終製品の組み立ても手掛けると説明した。
なお鴻海が10日発表した10月売上高は、前月比7.6％増、前年同月比2.9％増の4,854億5,000万台湾元（約１兆8,300億円）で単月としては過去２年で最高、10月としては過去２番目を記録した。
また同社が独占して組み立てを手掛けるアップルのスマホ最新機種「iPhoneX（テン）」が今月発売され、予想を上回る売れ行きとなっていることなどから、11月売上高は過去最高を更新する可能性があると証券会社は予想している。
