ニュース その他分野 作成日:2017年11月16日_記事番号:T00073990
精密機械産業の集積地として整備が期待される中部科学工業園区(中科)第4期二林園区(彰化県二林鎮)は、第2段階の環境影響評価(環境アセスメント)が実施されている影響で開発がストップしており、2009年の着工以来、空転状態が8年に及んできたが、今月下旬にも本格的な企業誘致活動が再開されることになった。16日付経済日報が伝えた。
二林園区に当初進出を表明した企業の投資予定額は6,000億台湾元(約2兆2,500億円)に達していた。しかし、13年には台北高等行政法院が開発計画は違法だとの判断を示し、二林園区の開発許可を取り消した。14年には第2段階の環境影響評価に入った。
その結果、計画断念が相次ぎ、進出が認可された企業20社のうち、友達光電(AUO)、和大工業(HOTA)などが相次いで投資計画を撤退。現在も投資意向を表明しているのは14社前後にとどまり、数千億元の投資計画が吹き飛んだ格好だ。
監察院によれば、二林園区の未開発用地は631ヘクタールで、台湾全土の科学園区で最大となっている。現在操業中の企業は医療用品メーカーの愛民衛材1社だけにとどまっている。中科管理局は「工業用水問題と第2段階の環境影響評価がネックになっている。環境影響評価を通れば、土地使用率は5割を超える見通しだ」と説明するが、先行きは不透明だ。
二林園区で最大規模の投資を計画していたのはAUOで、投資額は4,000億元を見込んでいた。しかし、開発許可取り消しに加え、二林園区の主な用途が光電産業向けから精密機械産業向けに変更されたことなどから、計画断念を余儀なくされた。
このほか、高鋒工業(kafo)、新光合成繊維(新繊)、燁鋒軽合金、潭佳精密科技(TJRプレシジョン・テクノロジー)、和勤精機(CFTC)が相次いで投資を断念し、中科管理局への進出申請を取り下げた。
鴻海・ハイウィンが意欲
第2段階の環境影響評価は現在、実質審査段階に入っており、来年にも同評価を通過する見通しとなっている。彰化県政府と中科管理局は今月22日から二林園区の投資誘致説明会を再開する構えだ。和大工業、上銀科技(ハイウィン・テクノロジーズ)、鴻海精密工業など投資に関心を示している企業をターゲットに誘致活動を進める。
和大工業は二林園区に進出する場合、10ヘクタールの用地に工場を建設すると表明。ハイウィンも40ヘクタールの土地に工場を建設する用意があるとしている。鴻海は「スマート化創新園区」の設置を見込む。
中科管理局の陳銘煌局長は「現在数社と進出交渉をしている。環境影響評価を速やかに通過し、進出率を高めたい」と話した。
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