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バイク泥棒2カ月で31台、ユーバイクでカムフラージュ


ニュース 社会 作成日:2017年11月21日_記事番号:T00074071

バイク泥棒2カ月で31台、ユーバイクでカムフラージュ

 台北市警察局はこのほど、バイク盗難を繰り返していた疑いで陳進文容疑者(53)を逮捕した。陳容疑者は周囲に怪しまれないよう、公共レンタサイクルサービス「YouBike(ユーバイク、微笑単車)」に乗って目当てのバイクを物色してから犯行に及んでいたとみられている。取り調べに対しては「1台しか盗んでいない」と主張しているが、警察は少なくとも過去2カ月に31台が被害に遭ったとみており、今後、盗難車の処分先などを捜査して犯行を解明する方針だ。

/date/2017/11/21/19bike_2.jpg着替えて現場から逃走し、監視カメラの目を欺いていた(中央社)

 陳容疑者は若いころから窃盗を繰り返し、既に何度も有罪判決を受けている。しかし一向に更生せず、現在も日中は新北市のバイク解体工場で働く一方、夜になるとバイクを盗み、売却して金を稼いでいたとみられる。

 警察の調べによると、陳容疑者は職場からバイクまたは都市交通システム(MRT)で別の駅へ向かい、さらにユーバイクを借りて周辺に駐車されたバイクの中から、U字チェーンのような大型の防犯設備が取り付けられていない新車を物色。ターゲットを定めると、ユーバイクを返却した上であらかじめ用意した別の服に着替え、専用の窃盗道具を使ってエンジンをかけて盗み出していた。作業を開始してからバイクに乗って現場を去るまでの時間は平均10秒程度だったという。そして、警察の追跡を困難にするため、不必要に複雑なルートを走行して盗難車を買い取る業者と落ち合い、1台6,000~1万台湾元で売り渡していたとみられる。

 一方、台北市警察局では最近、未解決のバイク窃盗事件にビックデータ分析の手法を取り入れており、監視カメラの映像記録などを分析した結果、被害のあった現場に陳容疑者が頻繁に姿を見せていたことを突き止めた。そして、陳容疑者に尾行と待ち伏せ捜査を展開し、台北市中山区の錦州街でバイクを盗もうとしていたところを現行犯で逮捕した。

 犯罪者が悪知恵をこらした手口を編み出せば、警察も最新の捜査技術を導入して立ち向かう。そんないたちごっこがこれからも続いていくのだろう。