財政部が８日発表した11月の輸出総額は前月比4.9％増、前年同月比14％増の288億8,000万米ドルと、14カ月連続で前年を上回り、単月の過去最高を記録した。１～11月では2,878億8,000万米ドルと前年同期比13.1%増加した。蔡美娜・財政部統計処長は、電子部品と機械の輸出が好調で、12月は欧米、中国の年末需要が見込めるとして、今年通年の輸出総額は２年ぶりに3,000億米ドルを回復し、過去２番目の高水準となると予想した。９日付工商時報が報じた。

　電子部品の11月輸出額は前年同月比16%増の101億9,500万米ドルで、単月の過去最高を記録した。アップルのスマートフォン「iPhone」の新機種や、▽カーエレクトロニクス▽モノのインターネット（ＩｏＴ）▽人工知能（ＡＩ）──関連の需要がけん引した。

　機械の11月輸出額は前年同月比17.6%増の24億700万米ドルで、単月の過去最高を記録した。中国、欧米で工場のスマート化、自動化による需要拡大が続いた。

　その他主要製品は、▽情報通信技術（ＩＣＴ）製品、30億8,800万米ドル（前年同月比13.5%増）▽ベースメタルおよび製品、25億3,800万米ドル（17.4%増）▽プラスチック・ゴム、20億8,600万米ドル（20.4%増）▽化学品、17億3,200万米ドル（16.7%増）▽光学器材、11億200万米ドル（1.2%増）▽交通機関、９億3,400万米ドル（9.9%増）──がプラス成長となった一方、鉱産物は7.3%減の９億3,500万米ドルと前年を下回った。

　輸出先別では、中国（香港含む）が125億600万米ドルと前年同月比16.8%増加し、単月の過去最高を記録した。その他は▽東南アジア諸国連合（ASEAN）、51億3,600万米ドル（11.8％増）▽米国、33億9,200万米ドル（14.6％増）▽欧州、24億米ドル（10％増）▽日本、18億2,100万米ドル（8.9%増）──となった。