ニュース 社会 作成日:2017年12月14日_記事番号:T00074513
台湾彩券(台彩)が発行する宝くじの賞金のうち、今年10月末までの過去10年間で当せん者によって換金されていない金額が100億台湾元(約375億円)を突破した。毎年約10億元の賞金が放棄されている計算だ。
台湾彩券の黄色い看板は、町の至る所で見掛けられる(中央社)
未換金の賞金のうち最高額は05年4月14日に当せん番号が発表されたロトくじ(数字選択式宝くじ)「威力彩」の1等、2億5,000万元だ。当せん者は台北市大同区の売り場でくじを購入したとされるが、現在まで賞金の受け取りに現れていない。
宝くじ事業の監督機関、財政部国庫署の関係者によると、ロトくじなどコンピューター式の宝くじの場合、賞金の受け渡し開始日から3カ月以内に受け取りに来なかった場合、権利を放棄したものと見なされ、賞金は条例に従って台彩の利益に組み入れられた後、国民年金や健康保険、地方自治体の支出に当てられるという。このため、2億5,000万元の当せん者は、当たっていたことに気づいたとしても手遅れだ。
当せん者が賞金を受け取りに来ない理由について国庫署関係者は、購入したものの当せん番号の確認を忘れるか、「今回は1等が出なかった」との情報を耳にして、わざわざ確認しなかったことが考えられるほか、番号の見間違えや宝くじ券紛失の可能性もあると指摘した。さらに公益目的で購入し、番号の確認や賞金の受け取りを行わないケースも考えられるという。
なお、公的レシート「統一発票」に付属するくじは、電子化に伴い、レシートのデータをさまざまな端末に保存することが可能となり、レシートを紛失しにくく、番号の確認が容易になった。
台彩もこうしたシステムを導入すれば、購入者が当たりくじを見逃す恐れが低下すると考えられるが、国庫署は、統一発票くじは消費に際して発行され、消費者が別途の料金を支払って購入するものではないため紛失しやすいが、宝くじの場合、紛失するケースは大幅に少ないと指摘。また宝くじ購入者の多くは当せんの事実を他人に知られたくないと考えるため、個人情報保護の観点からコンピューターで当せん番号を確認するシステムや、当せんを通知する制度を導入する可能性は低いと説明した。
宝くじの当せんは当面、手元の券と発表された番号を突き合わせるしかないようだ。3カ月以内に宝くじを購入した覚えのある場合は、今一度番号を確認してみてはいかがだろうか。
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