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「台湾海峡は厳しさ増す」=中国国台弁トップ


ニュース 政治 作成日:2018年1月3日_記事番号:T00074804

「台湾海峡は厳しさ増す」=中国国台弁トップ

 中国国務院台湾事務弁公室(国台弁)の張志軍主任は31日に発表した新年の祝賀メッセージで、「台湾海峡情勢は複雑で厳しさを増しており、台湾独立勢力が両岸(中台)関係を破壊するリスクが高まっている」とした上で、「法理上の台湾独立という分裂行為を決して容認せず、漸進的な台湾独立が平和統一の基礎をむしばむことを座視しない」と強調した。

 これに先立ち、台湾の蔡英文総統は29日の年末記者会見で、「中国の指導当局は理性ある政策決定者で、台湾への武力行使が政策決定の思考には含まれていないことを信じている。両岸問題は決して武力によっては解決されず、平和的な方法によらねばならない」と述べた。

 蔡英文政権が「1992年の共通認識(92共識)」の受け入れを拒んでいることで中台関係の停滞が続き、突破口が見えない中、張主任のメッセージ自体はこれまでの主張の繰り返しにとどまっている。ただ、専門家は台湾独立派の小さな動きにも神経を尖らせていると指摘する。

 香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストの2日付報道によると、中国廈門(アモイ)大学の台湾問題専門家、季燁氏は「張主任の発言は、正式な台湾独立を目指す動きよりも、最終的な独立を目指す、小さいながらも次第に高まりつつある動きに注目していると言える。中国の強大化に伴い、中国は経済的にも政治的にも、さらには軍事的にも台湾に圧力を加える多くのカードを手にしている」と評した。