ニュース 社会 作成日:2018年3月13日_記事番号:T00075950
3月9日~12日に東京・池袋で開催されたアニメーション映画祭「東京アニメアワードフェスティバル(TAAF)」で、日本国内で未興行の世界の作品を対象とする「コンペティション部門・長編部門」のグランプリに、台湾から出品された『幸福路上(オンハピネス・ロード、On Happiness Road、宋欣頴監督)』が選ばれた。宮崎駿、新海誠、細田守など日本の著名なアニメ映画監督も受賞歴のある同映画祭での栄冠は、台湾のアニメ界にとって大きな力となると祝福されている。
宋監督も「より多くの市民に作品を見てもらいたい」と再上映に期待を寄せている(12日=中央社)
本紙コラム「台湾産業ココがスゴイ」の「第18回 大人のためのアニメ作品、台湾映画『幸福路にて』」でもお伝えした『幸福路上』は、米国で働き、アメリカ人男性と結婚したアラフォーの台湾人女性が、祖母の葬儀のため一時帰郷したことをきっかけに、自分の人生と家族について見つめ直す物語だ。
この作品はまず、2013年に12分の短編映画として製作され、映画製作者と企業からの投資をつなぐためのコンテスト「台北金馬フィルム・プロジェクト・プロモーション」(FPP)でグランプリを受賞。その賞金や政府からの補助金などにより長編化に取り組んだが、6,000万台湾元(約2億2,000万円)に上った製作費の全てを賄うことはできず、完成までにはさまざまな困難に直面したという。
それでも宋監督は「100%メードイン台湾のアニメ映画」として同作品を完成させた。東京アニメアワードでのグランプリ受賞に彼女は「スタッフ全員に感謝する。アニメ映画の製作はとても困難だったが、われわれは認められた」と感激の言葉を述べ、この作品がより多くの国で上映され、世界が台湾を舞台とする感動の物語を見てほしいと語った。
なお、『幸福路上』は今年1月に台湾で上映され、評価こそ高かったものの、興行成績は1,250万元と振るわず、大赤字となったようだ。今回のグランプリ受賞をきっかけに再上映の機運が高まっている。
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