ノートパソコン受託生産大手、仁宝電脳工業（コンパル・エレクトロニクス）の３月連結売上高は783億6,400万台湾元（約2,900億円）で、前年同月比で0.9%減少したものの、前月比35.2%の大幅増となり今年最高を記録した。第１四半期の通期売上高は、前期比23.1%減、前年同期比4.6%増の1,961億元で、予測と同水準だった。10日付経済日報が報じた。

  ３月のノートＰＣ出荷台数は360万台で、前月比33.3%増加した。

　第２四半期は、ノートＰＣおよびノートＰＣ以外の製品の出荷台数が前期比15～20%増加すると予想している。

　陳瑞聡同社総経理は、今年は同社の生産割合が高いビジネス向けノートＰＣで、マイクロソフト（ＭＳ）による「ウィンドウズ７」のサポート終了に伴う需要が見込めると指摘。スマート型デバイスなどノートＰＣ製品以外でも、顕著な成長が見込めるとの見通しを示した。

インベンテックも今年最高

　一方、電子機器受託生産大手、英業達（インベンテック）の３月連結売上高は、前月比36.7%増、前年同月比5.1%増の394億9,600万元で今年最高を記録した。ノートＰＣ出荷台数は160万台で前月比33.3%増だった。顧客が第１四半期末に調達を増やしたことが要因だ。

　同社の第１四半期売上高は、前期比21%減、前年同期比5.1%増の1,048億900万元だった。

　インベンテックは第２四半期、ノートＰＣ、サーバー、スマート型デバイス、太陽電池の４大製品群で出荷量が前期比５%以上増えると予想している。

　証券会社は、今年のインベンテックのスマート型デバイスの出荷台数は、アップルのワイヤレスイヤホン「AirPods（エアポッド）」やスマートスピーカー「HomePod（ホームポッド）」などの貢献で大幅成長が見込めると指摘。クラウド向けサーバーは１桁成長、個人向けＰＣ製品は横ばいとの予測を示した。