ニュース 社会 作成日:2018年4月16日_記事番号:T00076511
米プロバスケットボールリーグ(NBA)は13日、台湾出身で中国の電子商取引(EC)大手、阿里巴巴集団控股(アリババ・グループ・ホールディング)の執行副主席を務める蔡崇信氏(54)が、台湾系のジェレミー・リン(29・林書豪)選手が所属するブルックリン・ネッツの株式の49%を取得し、共同オーナーとなると発表した。台湾出身者がNBAのオーナーとなるのは初めて。
ブルックリン・ネッツの本拠地バークレイズ・センターを訪れる台湾人ファンも増えそうだ(中央社)
台湾とカナダの国籍を有する蔡氏は、台北市生まれで13歳の時に米国に移住。イェール大学で経済学の学士および法学の博士を取得した。ウォール街の大手法律事務所「サリヴァン・アンド・クロムウエル」などでのキャリアを経て95年に香港に居を移し、スウェーデンの投資会社「インベストール」の副総裁としてアジア太平洋地域業務を担当した。
その後、99年に中国でアリババを創業した馬雲(ジャック・マー)氏と知り合い、同社入りを決意。財務長(CFO)としてゴールドマン・サックスから500万米ドルの投資を呼び込むなど手腕を発揮し、財務面におけるアリババの基礎を築いた。米経済誌フォーブスのデータによると、現在の蔡氏が保有する個人資産は97億米ドルで世界長者番付154位となっている。
蔡氏はこれまでジェレミー・リン選手のファンであることを公言しており、昨年8月、ネッツのロシア人オーナー、ミハイル・プロホロフ氏がチームを売却するとの観測が伝えられた際に売却先として名前が挙がっていた。その後同年10月にプロホロフ氏が株式の49%を蔡氏に譲渡することで契約が成立し、このほどNBA理事会の承認が得られた。
米スポーツ専門チャンネルESPNによると、蔡氏によるネッツ株式の取得額用は11億2,700万米ドルに上ると推定される。また契約を基にネッツの経営は当面、プロホロフ氏が主導し、蔡氏は介入しないが、3年後には全株式を取得して単独オーナーとなると観測されている。
リン選手は13日、中国の短文投稿サイト、微博(ウェイボー)の自身のページに蔡氏が共同オーナーとなることが決まったとのニュース記事へのリンクを掲載した上で「ジョー(蔡氏の英文名、ジョセフから)がネッツ・ファミリーの一員となることを歓迎する」と投稿した。
リン選手の加入に蔡オーナーの就任と「台湾色」を強めるネッツ。今後、台湾人ファンを増やすことは間違いなさそうだ。
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