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がん転移促す遺伝子、中研院が発見


ニュース 医薬 作成日:2018年5月3日_記事番号:T00076820

がん転移促す遺伝子、中研院が発見

 中央研究院生物医学研究所の周玉山研究員らのチームはこのほど、がんの後期に「パラスペックル・コンポーネント1(PSPC1)」と呼ばれる遺伝子が大量に出現し、がん細胞の増殖や転移を促しているメカニズムを解明した。この遺伝子の働きを抑制できれば、がんの拡大と転移を防ぐことができ、がん新薬の開発にも役立ちそうだ。3日付中国時報が伝えた。

/date/2018/05/03/09cancer_2.jpg周研究員らの研究成果は、がん医学会で画期的な発見と評価されているという(2日=中央社)

 研究チームは肺がん、乳がん、肝臓がん、前立腺がんの細胞の全ゲノム解析を行い、遺伝子の数の変化や異常と、患者の生存率の相関関係を8年以上かけて調べだ。その結果、PSPC1ががん転移を促したり、他の遺伝子の機能をコントロールしたりしていることを突き止めた。

 分析によれば、がん患者の6~7割でがん後期に細胞内にPSPC1が大量に出現していた。研究成果は学術誌「ネイチャーセル・バイオロジー」に掲載された。

 研究チームは既にPSPC1を抑制する物質を発見しているが、新薬開発には10~20年を要する見通しだ。