ニュース 社会 作成日:2018年5月16日_記事番号:T00077068
雲林県に住む陳万得さん(75)は先月、仏教の法会に参加していた際に倒れ、意識不明となったが、近くに居た信徒仲間や、通報を受けて駆け付けた救急隊員、搬送先の医師によって蘇生術が続けられた結果、60分後に無事蘇生し、一命を取りとめた。60分もの間、心停止が続いた後の蘇生は世界でも例を見ないという。
蘇生できたことに、関係者に感謝する陳さん。「御仏のご加護があった」と語った(後列左5)
陳さんの妻によると、陳さんは4月17日に法会に出席した際、体調が優れず、薬を服用したものの回復しなかったことから、病院へ連れて行こうとした矢先に倒れたという。そばにいた信徒の女性2人がこれを見てすぐに心肺蘇生法(CPR)を施すとともに救急車を手配。さらに現場に駆け付けた救急隊員が彼を救急車に乗せた上でCPRを引き継いだ上でAED(自動体外式除細動器)による6回の除細動(電気ショック)、5回のアドレナリン投与を実施した。
それでも陳さんの心臓は動きを止めたままだったが、搬送先の台湾大学医学院附設医院(台大医院)雲林分院で引き続き医師が救命措置を施した結果、心停止してから1時間余りが過ぎたころ、彼の心臓がわずかに鼓動を打ち始め、その場は歓声に包まれた。
陳さんはその後意識を取り戻した上、経過も良好で、既に自分の足で歩けるまでに回復したことから、病院は15日、彼の「生還祝い」を行った。陳さんは、自分を救ってくれた全ての人に感謝を述べた。
なお台大医院・雲林分院の医師は、体外式膜型人工肺(ECMO)を使用せず、心臓が60分もの間停止した後に蘇生する確率は10万分の1以下で、蘇生までの時間としては2016年に米国で報告された47分を超えて世界最長記録を更新した可能性があると指摘している。
雲林県消防局の救急指導員、鐘弘原さんは「心肺停止後、10分以内にCPRを施していなければ100%亡くなっていた」と語っており、まさに信徒、救急隊員、医師たちがリレー方式で陳さんの命をつないだといえよう。
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