21日付経済日報によると、鴻海精密工業は最近、中国山西省の太原工場で、顧客の新製品生産に備え、幹部人材の管理能力強化プログラムを進めているもようだ。200人以上が対象で、７月に終了するとみられる。米アップルが下半期に発売するとされるスマートフォン「iPhone」新機種の生産体制を整えているようだ。鴻海はノーコメントとしている。
太原工場はハイエンドスマホ、精密金型、放熱モジュール、自動車部品などの研究開発（Ｒ＆Ｄ）、生産を行っている。従業員は５万人以上とみられる。
鴻海は太原工場に続き、iPhoneの主要生産拠点である中国の鄭州工場、深圳工場でも同様の人材育成計画を進めるようだ。
業界関係者は、鴻海は幹部人材の管理能力を強化することで生産性を高め、iPhone新機種の生産準備費用を抑える狙いがあるとみている。鴻海は昨年発売されたiPhone8、iPhoneX（テン）の生産準備費用がかさみ、昨年第３、第４四半期の粗利益率が前年同期を下回っていた。
このほか、鴻海は中国西部の貴陽、成都工場などで幹部候補やエンジニアの募集も進めている。
