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47歳の女子高生、国家資格4件を取得


ニュース 社会 作成日:2018年6月1日_記事番号:T00077382

47歳の女子高生、国家資格4件を取得

 17歳の息子に勉学は難しいことではないことを証明するため、3年前に高校へ入学した47歳の女性が間もなく卒業を迎える。入学当初は担任が頭を抱えるほど学力の低かった彼女だが、努力を重ねて調理免許など4件の国家資格を取得。卒業に当たり同校の生徒に「年齢は関係ない。やる気さえあれば何でもできる」とメッセージを送った。

 17歳から31歳まで4人の子供を育てた苗栗県の女性、池鳳珠さん(47)は既に3人の孫を持つ「おばあちゃん」だ。彼女は幼いころ、家が貧しかったことから高校進学を断念せざるを得ず、大人になってからもそのことがずっと心残りだったそうだ。

 そして「本を読むと頭が痛くなる」というほど勉強嫌いだった一番下の息子に手本を示そうと考えた結果、3年前に苗栗県の私立高校、君毅高級中学の飲食管理科へ入学することを決意した。しかも夜間部ではなく全日制のクラスに入り、本格的な女子高生となることを選択した。

 入学時、白地に緑のラインが入ったセーラー服姿の池さんは、16~17歳の同級生からまるで、「変な趣味を持った怪しい人が紛れ込んでいる」と言わんばかりの目で見られたそうで、クラスにはなかなか溶け込めなかったという。

 それでも池さんの「学びたい」という堅い意志は変わらず、長い間、生活を共にするうち、同級生も徐々に彼女の存在が当たり前となっていった。そればかりか「お姉さん」と尊敬を集め、女子生徒から自分の母親には言えないような悩みを相談されるようになった。

 担任の李麗霞先生によると、入学当時、池さんの成績は目も当てられないようなものだったが、彼女は授業の準備に他の生徒の2倍の時間を費やし、課外活動に積極的に参加するなど若い同級生もかなわないようなやる気を見せて、めきめきと学力を付けていった。

 その結果、在学中に調理免許の他、ベーカリー、飲料の調合、飲食サービスに関する国家資格を相次いで取得。そんな彼女を模範的な生徒と高く評価する学校は、卒業式で「生涯学習特別賞」を授与する予定だ。

 そんな池さんは卒業後の夢について、高校で学んだ知識を生かして朝食店を開きたいと語っている。