鴻海精密工業の郭台銘（テリー・ゴウ）董事長はこのほど、中国共産党の機関紙、人民日報の取材を受け、今年から５年をかけて広東省深圳市・龍華工場の改造を進めると語った。龍華工場の改造に関連して郭董事長は、既存工場をアップグレードして製品開発や技術革新の拠点とする一方、一部の労働力をロボットに転換し、労働集約型の工場はコストの低い中小都市に移転させるとの方針を示した。15日付経済日報が報じた。
また中国や広東省の将来性について郭董事長は、「中国は独自に半導体チップやＯＳ（基本ソフト）を開発する能力を有する」と指摘した上で、同国トップクラスの経済力を誇る広東省は、珠江デルタ地帯（珠三角地区）に6,000万～8,000万人と中堅国家並みの市場を抱えるため、革新を続けさえすれば未来に不安はないとの見方を示した。
