経済部は、中国製の12インチシリコンウエハーの輸入解禁を求める申請があったことを受け、検討を進めた結果、決定を棚上げし、個別案件による輸入のみを認めることを決めた。17日付自由時報が伝えた。
産業団地進出企業で構成する台湾科学工業園区科学工業同業公会は今年初め、経済部国際貿易局（国貿局）に対し、国家安全保障に危害を与えず、かつ産業に重大なマイナス影響がない場合には、中国製の12インチシリコンウエハーの輸入を解禁すべきだとして、申請を行っていた。
現在台湾は12インチ未満の中国製シリコンウエハーのみ輸入を認めている。業界が輸入解禁を求める背景には、シリコンウエハーの慢性的な供給不足がある。
決定が棚上げされたのは、日台合弁のシリコンウエハーメーカーの強い反対があったためとされる。中国メーカーはまだ12インチシリコンウエハーの量産には至っていないが、中国政府による巨額の補助を受けており、安易に台湾への輸入を解禁すれば、将来的に価格競争に陥り、台湾の産業が影響を受けかねないことが理由だ。
