ノートパソコン受託生産最大手５社の８月連結売上高は、前年同月比５～20％増加し、同月の過去最高または２番目を更新した。11日付経済日報などが報じた。

　広達電脳（クアンタ・コンピューター）が10日発表した８月連結売上高は、前月比10.8%増、前年同月比8.9%増の993億2,000万台湾元（約3,600億円）で、同月として２番目に高かった。ノートＰＣ出荷台数は340万台と、前月から40万台増加した。グーグルのスマートスピーカー「Google Home（グーグルホーム）」やサーバー出荷も貢献した。

　仁宝電脳工業（コンパル・エレクトロニクス）は、前月比3.1%増、前年同月比5.6%増の829億4,100万元で、同月の過去最高だった。ノートＰＣの出荷台数は330万台と、前月と同水準だった。

インテルＣＰＵ不足で下方修正

　緯創資通（ウィストロン）の８月連結売上高は、前月比11.2%増、前年同月比10.7%増の737億7,800万元で、同月として過去最高だった。製品別の出荷台数は、▽ノートＰＣ、150万台（前月比10万台増）▽デスクトップＰＣ、130万台（横ばい）▽液晶モニター、50万台（横ばい）▽テレビ、20万台（横ばい）▽サーバー、16万台（横ばい）──だった。なお、ウィストロンはインテル製ＣＰＵ（中央処理装置）供給不足を受け、第３四半期のノートＰＣ出荷成長予測を５%以下へと、従来の５～10％から引き下げた。ノートＰＣ以外の製品の９月出荷台数は、横ばいか小幅成長と予測した。

　英業達（インベンテック）は、前月比15.6%増、前年同月比20.2%増の498億7,200万元で、同月の過去最高だった。ノートＰＣの出荷台数は180万台と、前月比40万台増加した。

iPhone貢献期待

　和碩聯合科技（ペガトロン）は、前月比5.5%減、前年同月比10.2%増の982億700万元で、同月の過去最高だった。ノートＰＣ出荷台数は55万～60万台と前月比10％増、前年同月比20％減。デスクトップＰＣとマザーボードは80万～85万台で前月並み、前年同月比６％増だった。

 証券会社は、アップルが米国時間あす12日に発表するとみられるスマートフォン「iPhone」新製品の出荷が貢献し、ペガトロンの９月売上高が大幅成長するとみている。