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「台湾の最強打者」、王柏融が日本ハム入団会見


ニュース 社会 作成日:2018年12月20日_記事番号:T00081088

「台湾の最強打者」、王柏融が日本ハム入団会見

 北海道日本ハムファイターズは19日、2016年に台湾球界初となる打率4割を記録、翌17年には3冠王に輝くなど「台湾最強のバッター」との呼び声の高い王柏融外野手(ワン・ボーロン、25)の入団会見を台北市内で行った。背番号99のファイターズのユニホームに袖を通した王選手は「自分の体を健康な状態に持っていき、そこからしっかり成績を残していきたい」と控えめに抱負を語った。

/date/2018/12/20/18kakomi_2.jpg台湾初の海外FA移籍となった王柏融選手。9月9日生まれで、背番号はラッキーナンバーの「99」に決まった(19日=中央社)

 屏東県出身の王選手は、投手を務めた高校までは目立った存在はなかったが、打者に専念するようになった中国文化大学時代にその才能が開花。14年に韓国の仁川(インチョン)で開催されたアジア競技大会に台湾代表として出場し、4割を超える打率を残して準優勝に貢献した。

 そして15年に台湾プロ野球のラミゴ・モンキーズに入団し、9月に1軍デビューを果たすと、その年の台湾シリーズで、シリーズ歴代最多となる14安打を記録。打率5割、本塁打2本、打点8の大活躍を見せ、チームの台湾一に貢献した。

 これは王選手の活躍の序曲にすぎず、16年にはプロ入り2年目にして、打率4割1分4厘と台湾プロ野球史上初の4割打者となり、首位打者を獲得。さらに17年も打率4割7厘と4割を維持した上、本塁打(31本)と打点(101点)のタイトルも獲得し、3冠王に輝いた。今シーズンは打率を若干落としたものの、それでも3割5分1厘をキープ。モンキーズの2連覇に貢献した。

 活躍を続ける王選手についてモンキーズは10月、今オフに海外フリーエージェント(FA)権を獲得し、ポスティングシステム(入札制度)を利用して海外移籍を目指すと表明。その後、巨人や阪神を含め日本の複数球団が獲得に興味を示していると報じられたが、11月中旬に日本ハムが優先交渉権を獲得し、12月初めに入団で合意、3年総額4億円プラス出来高払い(推定)で正式契約を結んだ。

 入団会見に臨んだ王選手は、記者から「ファイターズはイチロー選手のようなインパクトを期待している」と指摘され、「光栄」と語った上で「いつか自分もそうなれるように努力していく」と謙虚に答えた。会見にはファイターズの栗山英樹監督も出席し、王選手の入団について「一言で表すならば『非常幸福』」と中国語を交えて喜びを語った。

 日本ハムの台湾人選手といえば、陽岱鋼選手(現巨人)が思い浮かぶが、同選手の活躍により台湾で日本ハム人気が高まり、北海道の観光客増にもつながった。王選手には「第2の陽岱鋼」となって野球以外でも貢献するよう期待されているようだ。