ニュース 社会 作成日:2019年1月28日_記事番号:T00081763
行政院農業委員会(農委会)農業薬物毒物試験所(農試所)がこのほど、台湾で生産、消費される野菜と果物に対する残留農薬に関する調査を実施したところ、不合格率が最も高い野菜は市民の間で健康的とのイメージとが強い「セロリ」、果物は人気の高いフルーツの一つ「イチゴ」となった。
今回の調査は、農園の作物と学校給食の食材を対象として2017年に実施された野菜8,847件、果物5,322件に対する残留農薬検査のデータを基にまとめたもので、野菜全体の不合格率は5.1%、果物全体では3.1%となった。
野菜の種類別不合格率は、上位から▽セロリ、34.4%▽エンドウ、25.4%▽ダイコン、17.6%▽トウガラシ、15.9%▽ニラ、15.8%──、果物は▽イチゴ、14%▽パッションフルーツ、13.6%▽ミカン、10.8%▽キンカン、8.7%▽バナナ、7.7%──となった。
野菜と果物の不合格率1位となったセロリとイチゴは、いずれも台湾でよく食べられる食材。セロリは雲林県、彰化県が主な産地で、年間生産量は約2,200万キログラムに上る。一方、イチゴの産地は苗栗県と南投県で年間生産量は約890万キロとなっている。
調査結果に対し農試所の費雯綺所長は、全体的な不合格率は先進諸国と同水準と説明した上で、「不合格野菜」の約8割は、申告していない農薬の使用が理由で、野菜は同じエリア内に多種類の野菜が栽培されるため、特定の作物に使用した農薬が他の作物に付着することがあると説明。「残留量超過」を理由としたものは2割にすぎなかったと強調した。
一方、イチゴについては収穫可能な果実と開花が同時に生じる作物のため、農薬を使用しつつ収穫するケースが起きる場合があることから、不合格率が高くなると指摘した。
医師によると、基準を上回る量の残留農薬を長期にわたり摂取した場合、肝臓や腎臓の機能に障害が起きる恐れがあるという。
専門家は今回の調査について、作物を皮の付いた状態で洗わずに検査を行っており、高い不合格率となった野菜や果物でも洗ってから口にすれば農薬の摂取は避けられると指摘し、過度に心配する必要はないと呼び掛けている。
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