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「中台平和協定は不可能」、蘇行政院長が答弁


ニュース 政治 作成日:2019年2月20日_記事番号:T00082071

「中台平和協定は不可能」、蘇行政院長が答弁

 2020年総統選に向けた政局で中台による平和協定の締結問題が浮上する中、蘇貞昌行政院長は19日、立法院での代表質問で、平和協定は決して締結できないとの認識を示した。20日付自由時報が伝えた。

/date/2019/02/20/18su_2.jpg蘇行政院長(中)は、台湾の住民はよく耳を傾け、しっかり考えなければならないと呼び掛けた(19日=中央社)

 蘇行政院長の発言は、国民党の呉敦義主席が先ごろ、国民党が政権交代を成し遂げた場合、政府は中国と平和協定締結交渉を行う権限があると発言したことを受けたものだ。蘇行政院長は呉主席の発言を「選挙目的だ」と断じ、「(国民党内で)候補指名を得られるか見守りたい」と付け加えた。

 蘇行政院長はその上で、「全世界で台湾に対する善意を最も欠くのが中国であり、平和協定を締結することは中国の意向に沿うことを意味する。協定締結後に当事者の一方がむちゃをしたら誰が責任を取るのか。この協定は決して締結してはならない」と強調した。

 大陸委員会(陸委会)は、中国と政治的な協定を結ぶ場合には、住民投票を経なければならないことを明記する両岸人民関係条例改正案を立法院の今会期に優先法案として提出する構えだ。

 これについて、国民党の立法委員からは「国民党の政権奪回を狙い撃ちにしたものではないか」と疑問を投げ掛ける声が出たが、蘇行政院長は「誰かとぶつかろうとするものではない。法律は台湾全土に適用される。中国が台湾に対する武力行使を放棄していない国であることを知ってもらいたいだけだ。われわれは用心しなければならない」と述べた。