●はじめに
月日のたつのは速いもので、皆さまにご愛読いただいておりますY’s Newsも本日で営業開始1周年を迎えることができました。お陰さまで1年間で110社を超える企業さまにご契約を頂きました。今後も「在台日系企業の情報インフラ」を目指し、さらなるサービスの向上に努める所存ですので、変わらぬご愛顧のほど、よろしくお願い申し上げます。
さて、営業開始1周年を記念し、本日から4日連続で記念特集として「日系企業の給与リサーチ」を連載いたします。今回のリサーチは弊社が6月27日に実施いたしましたセミナー、『仮説検証による、日系企業給与調査と分析』の一部を抜粋したものです。皆さまの経営のご参考にしていただければ幸いです
今回の給与リサーチには73社の日系企業にご協力をいただき、1,756人の給与データを基に弊社で分析いたしました。
●日系企業で働く社員の年収は?
グラフの縦軸は「ボーナスも含めた年収(台湾元)」を表し、横軸は「職階」を表しています。各職階の四角は上位25%と下位25%を除いた中央の範囲50%を表しています。
図1を最初に見た時の私の感想は、「台湾で上場している電子産業には届かないが、上場していない台湾企業よりは高い給与水準」というものでした。例えば「経営職」といってもNo.1は日本人であることが多いので、No.2以下の給与としては結構よい水準なのではないでしょうか?
ここで注目すべき点は「管理職と監督職の給与レンジが一部重複している」というところです。原因は「管理職(ミドルマネジャー)と監督職(ロアマネジャー)の役割が明確になっていないので給与格差をつけにくい」企業が多いのではと推測できます。●日系企業で働く社員の月収は?
図2は縦軸に「経常性月額給与(元)」、横軸は同じく「職階」を表しています。
ここでも年収と同じように「管理職」と「監督職」の給与格差が部分的に重複しています。原因は年収と同じく「役割が明確になっていない」ことと考えられます。
驚くべきことは、専門職で9万3,000元(約32万5,000円)の月収はともかく、一般職で11万2,000元の月収をもらっている方がいることです。この方は総合商社に勤務している方でしたが、弊社の社員達には絶対に見せたくないデーターですね。 (;^_^A
スペースの関係で詳細な図はご紹介できませんが、業種別で見ると「電子・電機業界の製造業」が飛び抜けて給与水準が高い結果となっていました。
●給与水準の高い企業規模は?
図3は企業規模別の給与水準をグラフで表したものです。50~99人規模の給与水準が高めであることがわかります。
台湾企業の資料では企業規模が大きくなるに連れ、給与水準が高くなっていますが今回の調査では、企業規模と給与水準は一致していないことが分かりました。
その原因は、日系企業では100人を超える規模の企業は工場が多く、ワーカーの人数が増えるため給与水準が下がるのではないでしょうか。
注目すべき点は、9人以下の企業の給与水準が全体的に高めであることです。日系企業は台湾人から見ると外資企業ですので、「外資企業で、しかも小規模な企業で働いてくれる人材が見つけにくい」、「ある程度のプレミアムを出さないと転職される」ので高めの水準になっています。
ワイズコンサルティング 吉本康志