ニュース 社会 作成日:2019年9月9日_記事番号:T00085676
韓国瑜高雄市長が6日、日本人学者11人の訪問団と会談した後、急な会場変更で日本側が遅刻したことに、「25分間待たされたが、気にしていない」と語った。これに対し訪問団長の松田康博東京大学教授が、事情を知っているはずなのにと遺憾の意を示し、大きな波紋が広がった。
松田教授(左)と面会した韓市長(右)は、日台の貿易関係は緊密で、今後も日本の技術支援を受けて台湾産業の高度化を推進したいと語った(6日=中央社)
松田教授や早稲田大学の若林正丈教授、東京外国語大学の小笠原欣幸准教授など、日本の台湾研究の重鎮から成る訪問団は当初、6日午前11時から高雄市鳳山行政センターで韓市長と面会する予定だったが、前日に時間を午前11時20分に変更すると連絡を受けた。当日、最寄りの都市交通システム(MRT)駅に到着したところで、急に面会場所を四維行政センターに変更したとの連絡を受けた。慌ててタクシーで会場に向かったものの、約束の時刻には遅れてしまった。
面会時刻や場所が二転三転した理由について、連絡役を務めた政治大学の蔡増家氏は、「自分のミスで、市政府との連絡の行き違いが原因」と認めている。
なお韓市長は、8月下旬に日本の自由民主党議員や関係者90人が高雄市政府を表敬訪問した際、約束の時刻に25分遅刻して「非常に失礼」と批判を浴びたばかりだった。このため今回は、面会が終わって訪問団を送り出した後、「きょうは遅刻していない、私の方が25分待った」とメディアに語った上で、「私は全く気にしていない」とまるで訪問団に非があったかのように述べた。
この発言を知った松田教授は同日、フェイスブック(FB)に「韓市長は面会の際、連絡に不備があったことを把握しており、謝罪も受けた。その後のメディアに向けた発言は理解し難い」と中国語で書き込み、不快感を示した。
この投稿がメディアによって報じられると、韓市長は「皆を笑わせたかった」と、冗談のつもりだったと釈明。「日本の学者は遅刻していない」と強調した。
騒動を受けて松田教授のFBページには、大勢の台湾人ユーザーから非礼をわびるコメントが殺到した。一方、韓市長の支持者とみられるユーザーからは「悪いのは連絡担当者で、市長に責任を着せるな」などの批判コメントも数多く寄せられた。コメント欄がファンと反対派の戦場と化した結果、松田教授は一時ページを閉鎖。その後再開し、台湾人の関心に謝意を示すとともに、今回の騒ぎの収束を願うと表明した。
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