ニュース 自動車・二輪車 作成日:2019年11月20日_記事番号:T00086963
自動車大手の裕隆集団は19日、来年の台湾自動車市場の新車販売台数は少なくとも前年比横ばいで、政府による買い替え補助の最終年度となることが確定すれば、3万~5万台の駆け込み需要が発生し、45万台水準が見込めるとの展望を示した。中国自動車市場も底打ちが期待でき、同集団は中台両市場で投入する人気車種の新モデルに期待をかけている。20日付工商時報などが報じた。
今年の新車販売台数見通しについては、台湾市場は42万8,500台へと9月時点の予測から8,000台引き上げた。ただ、買い替え補助効果の減退、総統選挙や米中貿易戦争などの不確定要素が影響し、前年比では1.5%減の数字だ。中国市場については中国汽車工業協会の予測を引用して、前年比7.4%減の2,600万台と指摘した。
自社ブランド、納智捷汽車(ラクスジェン・モーター)は来年、新型スポーツ用多目的車(SUV)「URX」が販売をけん引するとみている。10月に始まった予約受け付けは、既に400台以上と予想を上回っている。12月末に中台で発表予定で、中国の合弁会社、東風裕隆汽車でも量産に入った。
裕隆日産汽車は来年、既存車種のマイナーモデルチェンジに注力する他、第4四半期に人気車種の台湾生産セダン「セントラ」と輸入小型SUV「ジューク」のフルモデルチェンジ版を投入する予定で、業績を有望視している。
中華汽車工業(チャイナ・モーター、CMC)は軽型商用車「ベリカ」「デリカ」「ジンガー」の第6期排ガス基準対応を同業他社に先駆け完了。来年第3四半期にはベリカの5人乗り電動自動車(EV)を発売する。来年の台湾域内・海外での販売に期待をかけており、台湾での販売台数は前年比横ばいの4万8,000台、輸出台数は1,000台以上を目指す。
中華汽車傘下の中国・東南汽車は7人乗りSUV「DX9」を発売予定だ。地方都市での販売や中東・東南アジアへの輸出を強化し、販売台数は前年比成長を見込む。
ラクスジェン、独自開発断念
裕隆汽車製造(ユーロン・モーター)の姚振祥総経理は同日、ラクスジェンの今後の新車種の開発は、単独での推進を断念し、他社と提携して行うと説明した。リソースを共有する「オープンプラットフォーム」下での開発によって、コスト低減を図る。姚総経理は、台湾市場は規模が小さく、独自開発を続けるのはリスクが高いと強調。既に多くの提携案が持ち上がっており、交渉を進めていると説明した。
姚総経理は、提携先は1社だけでなく、複数を選定する可能性があると表明した(19日=中央社)
裕隆集団は8月に同プラットフォームを創設し、他社の新車の受託生産を推進する方針を発表していた。伊バイクブランド、アディバの三輪バイクや、仏ミューズの物流用のEVを受注している。
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