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富邦出資のハルビン銀国有化、先行き不透明に


ニュース 金融 作成日:2019年11月28日_記事番号:T00087133

富邦出資のハルビン銀国有化、先行き不透明に

 生命保険大手、富邦人寿保険が約7%を出資する中国・黒竜江省の地方銀行、ハルビン銀行がハルビン市政府によって国有化されたとの情報が伝わり、経営の先行きに不透明感が漂っている。自由時報(電子版)などが伝えた。

 ハルビン銀を巡っては、大株主だった明天系集団の持ち株が最近、ハルビン経済開発投資などハルビン市政府系企業に譲渡された。事実上の接収と言える。

 富邦人寿はハルビン銀が2014年に香港で株式を上場した際、約87億台湾元(約310億円)を投資したが、先週末の株価は上場当時に比べると44.5%も下落した状態で、投資は既に「大失敗」と評されている。

 明天系集団を率いてきた大富豪、肖建華氏は17年に行方不明になり、中国政府に拘束されたとの見方が有力だ。中国政府は現在、肖氏が経営してきた企業の整理を進めているとみられる。肖氏は江沢民元国家主席の派閥に属していたとされ、習近平政権が汚職撲滅の名目で「粛清」を図ったのではないかとの見方も伝えられる。

 金融持ち株会社の富邦金融控股は27日、ハルビン銀の国有化について、「影響は受けない」との見方を示した。その上で「ハルビン銀は大陸政府(中国政府)に接収されたのではなく、明天系の株式がハルビン市政府系企業に譲渡されたものだ。大陸政府の持ち株比率上昇で経営の安定性が高まる」と主張した。