ニュース 自動車・二輪車 作成日:2019年12月17日_記事番号:T00087456
自動車大手、裕隆集団の中核企業、裕隆汽車製造(ユーロン・モーター)は16日、董事会を開き、グループの自社ブランドを展開する全額出資子会社、納智捷汽車(ラクスジェン・モーター)の78億台湾元(約284億円)の増資を決議した。投資額は裕隆汽車の資本金のほぼ半分に相当する規模で、裕隆集団が自社ブランド事業から撤退するのではないかとする市場観測を打ち消した格好だ。17日付工商時報が伝えた。
蔡総経理は、URXは発売前に特別な宣伝を行ったわけではないが、台湾全土で行った巡回展示会はいずれも多くの人でにぎわったと説明した(ラクスジェンリリースより)
ラクスジェンはまず40億元の減資を実施した上で、78億元の増資を行い、資本金は98億元となる。同社の増資としては過去最大規模だ。
裕隆集団は近年経営状況が苦しい。中台での自動車販売が不振の他、新車開発に伴う減損を計上したことで、今年第1~3四半期は赤字に転落した。このため、新北市新店区の開発計画「裕隆城」も縮小を余儀なくされていた。そうした状況下でラクスジェンが増資を決めたことを、市場は驚きをもって受け止めている。
裕隆汽車の財務部門は、手持ち資金は潤沢で、ラクスジェンの増資引き受け後も160億元の資金があるため、経営には問題がないとの立場だ。増資計画の是非を巡っては、董事会でも激論が交わされたとされるが、最終的には厳陳莉蓮執行長が決断した。
ラクスジェンは16日、新型のスポーツ用多目的車(SUV)「URX」を発売し、これまでのところ予約は好調だ。今回の増資は厳陳執行長のURXに対する期待感を表れとも言えそうだ。ラクスジェンの蔡文栄総経理は、来年の販売台数をブランド全体で8,000台と見込んだ。
台湾のコンサルティングファーム初のISO27001(情報セキュリティ管理の国際資格)を取得しております。情報を扱うサービスだからこそ、お客様の大切な情報を高い情報管理手法に則りお預かりいたします。
ワイズコンサルティンググループ
威志企管顧問股份有限公司
Y's consulting.co.,ltd
中華民国台北市中正区襄陽路9号8F
TEL:+886-2-2381-9711
FAX:+886-2-2381-9722