ニュース 電子 作成日:2019年12月24日_記事番号:T00087575
市場観測によると、受動部品最大手の国巨(ヤゲオ)、華新科技(ウォルシン・テクノロジー)が、中国の中間業者向け一般用積層セラミックコンデンサー(MLCC)価格を5~10%引き上げた。スマートフォンなど向けMLCCだけでなく、中国の第5世代移動通信(5G)インフラ整備で大型MLCCも需給が逼迫(ひっぱく)している。スポット価格上昇を受け、契約価格の底打ちも予想されている。24日付経済日報などが報じた。
スポット価格は、契約価格の先行指標だ。中国は、世界最大のMLCCスポット市場で、大規模な中間業者は5~6社、年間売上高は100億~200億台湾元(約360億~730億円)に上る。中小規模の中間業者は100社以上だ。業界では、1社が価格を5~10%、もう1社が10%引き上げており、2020年第1四半期はさらに引き上げるとみられている。
業界関係者によると、特にスマホやノートパソコンに使用する「0402」、「0201」規格の需給が逼迫しており、中国の5Gインフラ整備で、サーバー、マザーボード、電源に使用する「0603」、「0805」規格も逼迫し始めている。
稼働率70~80%へ
業界関係者によると、ヤゲオは売上高の4割が中間業者向けで、スポット価格上昇はヤゲオにとって好材料だ。ヤゲオは先日、台湾と中国で増産するため、生産ライン作業員の大規模募集を行っており、証券会社は、来年の春節(旧正月、20年は1月25日)明けのヤゲオの設備稼働率は70%以上へと、現在の50%から大幅に上昇すると予測した。
サプライヤーによると、ウォルシンは10月に納期が短い緊急注文を受け、3カ月連続で大口受注があった。第4四半期の設備稼働率は80%以上へと、第3四半期の50~60%より引き上げているが、受注を消化するには2~3カ月かかる。在庫水準は2カ月以下まで低下しており、一部の主流製品は来年第1四半期まで受注見通しが立っている。
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