ニュース 社会 作成日:2020年1月13日_記事番号:T00087859
11日に行われた総統選挙に先立ち、国民党・韓国瑜氏の支持者とみられる人物がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で「民進党・蔡英文氏の得票が800万票を超えれば全台湾人に鶏排(フライドチキン)をごちそうする」と書き込んだ。蔡氏が過去最高となる817万票を獲得して当選したため、インターネット上では早速この投稿者の身元探しが行われた。
総統選挙では毎回、政治家やコメンテーター、インターネット上の著名人などによる「特定の候補が勝てば・負ければ、○○をする」といった宣言がたびたび行われ、その後の選挙結果で約束の履行を求められる光景が「お約束」となっている。
今回の総統選では「鶏排をごちそうする」がトレンドとなり、国民党所属の謝龍介台南市議が「韓氏が90万票以上の差を付けて勝たなければ、鶏排を2,700個、無料配布する」と宣言(後に社会的弱者への寄付に変更)。これに対抗して韓氏を支持する総合格闘家の陳之漢氏、通称「館長」が「蔡氏が勝てば1万個の鶏排をごちそうする」と応戦するなど数々の宣言が飛び交った。
これが一般ネットユーザーにも飛び火し、フェイスブック(FB)上で「蔡氏と韓氏の得票差は100万票に達する」との書き込みが話題を集めているのを見た韓氏の支持者が「100万で注目が集まるなら私も、菜陰魂(蔡英文の表記を悪意をもって変換したもの)が800万票を獲得すれば、全台湾人に鶏排を1人1個おごると宣言する。誰かスクリーンショットを撮っておいて」と投稿したところ、実際に画像化されてネット上に広く拡散した。
そして蔡候補が817万票余りを獲得して再選が決定すると、ネット上でこのユーザーの身元探しが始まり、驚いたユーザーはFBページを閉鎖した。その後も「捜索活動」はやまず、ついに内政部警政署で長年運転手を務める男性と特定された。男性の妻は「家族に迷惑をかけないで。用があるなら夫か私に言って」と強気の姿勢を見ているが、当の男性は雲隠れしたままだ。
ちなみに鶏排1個を70台湾元(約260円)として計算すると、全台湾の2,300万人にごちそうすれば16億元以上の費用がかかることになる。選挙で熱くなったとしても、大きな約束は軽々しくしない方がよさそうだ。
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