財政部が７日発表した１月の輸出総額は250億7,000万米ドルで、前月比15％減、前年同月比7.6％減と、３カ月ぶり前年割れに陥った。春節（旧正月、2020年は１月25日）連休があり稼働日が少なかったためだ。８日付工商時報が報じた。

　主要製品別では、半導体など電子部品が90億1,000万米ドルで、前年同月比2.9％増加し、同月の過去最高となった。そのうち半導体は81億4,900万米ドルで、6.7％増だった。アップルのスマートフォンiPhone11シリーズの販売好調が理由だ。

　情報通信技術（ＩＣＴ）・オーディオ製品は32億600万米ドルで、前年同月比2.7％減だった。

　この他、▽ベースメタル、20億790万米ドル（前年同月比17.6％減）▽機械、17億5,300万米ドル（16.5％減）▽プラスチック・ゴム、15億3,300万米ドル（18.8％減）▽化学品、14億6,500万米ドル（12.6％減）▽鉱産物、９億2,500万米ドル（26.2％減）──なども軒並み減少した。

　主要輸出先別では、中国（香港含む）が94億6,000万米ドルで前年同月比7.8％減だった一方、米国は38億3,300万米ドルで１％増加し、同月の過去最高だった。この他、▽東南アジア諸国連合（ASEAN）、39億3,400万米ドル（8.3％減）▽欧州、24億2,100万米ドル（11.4％減）▽日本、19億1,400万米ドル（10.1％減）──だった。

新型肺炎で不透明感

　蔡美娜統計処長は、新型コロナウイルス感染拡大による中国の工場の稼働再開時期が不透明ながら、昨年２月の輸出総額は春節連休の影響で203億米ドルだったため、今年２月は前年同月比15～24％減にとどまると予測した。