鴻海精密工業が５日発表した２月連結売上高は前月比40.35％減、前年同月比18.13％減の2,174億6,000万台湾元（約7,700億円）で、2011年８月以来で最も低かった。マイナス成長は３カ月連続。新型コロナウイルスの感染拡大により、中国での従業員の春節（旧正月）連休後の職場復帰が遅れ、生産が低下したためだ。６日付工商時報などが報じた。
前月との比較では、▽企業向け製品▽コンピューティング製品▽電子部品とその他▽消費者向け電子製品──の順に良かった。前年同月比では、▽コンピューティング製品▽電子部品とその他▽企業向け製品▽消費者向け電子製品──の順だった。
第１四半期では、電子部品の販売が前年同期比10％減、その他はいずれも前期比、前年同期比で15％以上の減少となる見通しだ。
劉揚偉董事長は３日、中国工場の従業員復帰率は現在50％を上回っており、３月末には通常通りの水準に回復するとの見通しを示した。また今年通年の売上高の見通しについては、従来予測の前年比３～５％成長からの小幅な下方修正にとどまると強調した。
