鴻海精密工業傘下のシャープは25日、デジタルサイネージ（電子看板）などを手掛けるＮＥＣディスプレイソリューションズ（ＮＤＳ）の株式の66％をＮＥＣから約92億円を投じて取得し、７月１日にも子会社化、ＮＥＣとの合弁会社化すると発表した。26日付経済日報は、鴻海グループはシャープと群創光電（イノラックス）の中台の研究開発（Ｒ＆Ｄ）、生産能力を統合し、業務用ディスプレイやテレビ市場で市場シェアを拡大すると報じた。
ＮＤＳは、液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）や業務用プロジェクターが主力。2018年度（18年４月～19年３月）の連結売上高は973億円で、欧米など海外が９割を占める。
中国からパネル受注奪取
新型コロナウイルス感染拡大後、中国で湖北省武漢市を皮切りに事実上の都市封鎖措置が取られ、交通規制、労働者不足が発生する中、海外の大手ブランドが台湾パネル大手２社に相次いで発注している。
友達光電（ＡＵＯ）の彭双浪（ポール・ポン）董事長は、中国政府は防疫や市民生活の回復に忙しく、中国パネルメーカーへの補助金は減ると予想した。
