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内政部長が警政署長告発、警察人事巡り


ニュース 政治 作成日:2020年3月30日_記事番号:T00089126

内政部長が警政署長告発、警察人事巡り

 警察行政を管轄する内政部警政署の陳家欽署長が、警察人事を巡り内政部長の告発を受けるという内紛が起きている。徐国勇内政部長は25日に秘密会議を開き、陳家欽署長を検察に告発することを決定した。内政部長が警政署長を告発するというのは前代未聞の事態だ。

/date/2020/03/30/17hsu_2.jpg徐国勇内政部長は30日、差し戻した文書を内政部は受け取っていないが、司法の決定を尊重すると述べた(中央社)

 28日付蘋果日報によると、陳家欽警政署長が部下を不正に昇進させたとして、徐内政部長は監査部門である内政部政風処に陳家欽署長の調査を指示した。しかし、政風処は陳家欽署長について「不法行為はない」とする結論を下し、検察は内政部による告発文書の内容が不十分だとして、文書を差し戻した段階とされる。

 また、徐内政部長から遅れて報告を受けた蘇貞昌行政院長は、警政署長告発という一大事を事前に知らされていなかったと激怒したとされる。

 今回の騒動の背景には、民進党内の「暗闘」があるもようだ。民進党関係者によると、高雄市政府警察局長の経験がある陳家欽署長は、陳菊・総統府秘書長(前高雄市長)の推薦で現在のポストに抜てきされた。しかし、陳家欽署長は2018年の統一地方選挙で、新北市長選に国民党から出馬した警察出身の侯友宜氏をひそかに支援したとされるなど、党内にわだかまりがあったようだ。