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郝柏村元行政院長が死去、100歳


ニュース 社会 作成日:2020年3月31日_記事番号:T00089162

郝柏村元行政院長が死去、100歳

 国民党独裁政権下で軍の要職を歴任し、李登輝政権下で行政院長を務めるなど、長年軍と政界の有力者だった郝柏村氏が30日午後2時47分、入院先の三軍総医院(台北市)で死去した。100歳だった。31日付聯合報などが報じた。

/date/2020/03/31/18haupeitsun_2.jpg郝柏村氏。公開の追悼式典は新型コロナウイルス感染拡大のため見送られた。感染収束後に追悼行事を行う予定だ(中央社)

 郝柏村氏は昨年4月、脳卒中のために入院していた。2年前に死去した郭菀華夫人と共に、新北市五指山の国軍示範公墓に埋葬される予定だ。

 総統府は「郝柏村氏は一生力を合わせ、軍での職務と公務に当たり、国家に貢献した。特に(1958年の)823砲戦(金門砲戦)で国土を守った功績に感謝を表明する」との声明を発表した。

 長男の郝龍斌・国民党元副主席は「父の一生は素晴らしいもので、思い残すことはなかったはずだ。台湾の平和と安全が生涯の志であり、亡くなるに当たっての願いでもあった」と述べた。

 郝柏村氏は19年8月、江蘇省塩城県(現在の塩城市)で生まれ、中央陸軍軍官学校(現在の陸軍軍官学校)を経て、抗日戦やビルマ戦線、国共内戦などで従軍。49年に国民党政権が台湾に移った後は、55年に陸軍金門防衛指揮部(金防部)の指揮官に就任、58年には第9師団を率い、823砲戦に臨んだ。総統府侍衛長を経て、78年に陸軍総司令、81年に参謀総長に就任。89年には国防部長、90年には李登輝総統(当時)から行政院長に指名された。95年には国民党主流派である李登輝総統との対立から総統選で林洋港氏と組み、副総統候補として出馬したことから国民党を除名された。2005年に国民党の党籍を回復。16年には96歳の高齢で南シナ海にある台湾の太平島に上陸。昨年「郝柏村回憶録(回顧録)」を出版した。